2021年も後半に入り、2020年の様々な数字が出揃ってまいりました。
そんな中から、今回は運送業界、物流業界についての数字を取り上げてみます。
01 2020年運送業界売上ランキング
売上高ランキング(2020年) | 売上高(億円) | 本社所在地 | |
1位 | 日本郵政(株) | 20,827 | 東京都 |
2位 | 日本通運(株) | 20,803 | 東京都 |
3位 | ヤマトHD | 16,301 | 東京都 |
4位 | SGホールディングス(株) | 11,734 | 京都府 |
5位 | (株)日立物流 | 6,722 | 東京都 |
6位 | セイノーHD(株) | 6,271 | 岐阜県 |
7位 | センコーグループHD(株) | 5,700 | 東京都 |
8位 | 山九(株) | 5,694 | 福岡県 |
9位 | (株)近鉄エクスプレス | 5,445 | 東京都 |
10位 | 鴻池運輸(株) | 3,108 | 大阪府 |
11位 | 福山通運(株) | 2,909 | 広島県 |
12位 | SBSホールディングス(株) | 2,555 | 東京都 |
13位 | ニッコンHD(株) | 1,995 | 東京都 |
14位 | (株)日新 | 1,973 | 神奈川県 |
15位 | トナミHD | 1,371 | 富山県 |
16位以下には、
丸全昭和運輸、ハマキョウレックス、名鉄運輸、C&Fロジホールディングス、アルプス物流、丸和運輸機関、ゼロ、阪急阪神HD、日本郵船、ロジネットジャパン、新潟運輸、日本ロジテム、丸運、ニヤクコーポレーション、エスライン
などがならびます。
2020年の主要41社の売上は、12兆8,264億円となっています。
02 宅配便の取扱個数
続いて、個人宅向けサービスである宅配便の配達個数を、2019年と比較しながら見ていきましょう。
02-01 2019年度宅配便取扱個数
国土交通省発表によると、2019年度の宅配便取扱個数は43億2,349万個、前年比1,647万個、1%の増加でした。
業界内の比率をみると、取扱い数の上位3社で全体の94%を占めています。
宅配便名 | 取扱事業者 | 前年取扱個数(千個) | 取扱個数(千個) | 前年比 | 業界比 |
宅急便 | ヤマト運輸(株) | 1,803,530 | 1,799,922 | 99.8% | 42.0% |
飛脚宅配便 | 佐川急便(株) | 1,246,638 | 1,257,728 | 100.9% | 29.3% |
ゆうパック | 日本郵便(株) | 942,241 | 974,457 | 103.4% | 22.7% |
02-02 2020年度宅配便取扱個数
2020年度は更に取扱個数が増え、総数48億3,647万個、前年比5億1,298万個、11.9%の増加となりました。
また業界内比でも上位3社の占める割合が94.8%となり、寡占化が進んでいる様子がうかがえます。
宅配便名 | 取扱事業者 | 前年取扱個数(千個) | 取扱個数(千個) | 前年比 | 業界比 |
宅急便 | ヤマト運輸(株) | 1,799,922 | 2,096,994 | 116.5% | 43.8% |
飛脚宅配便 | 佐川急便(株) | 1,257,728 | 1,347,900 | 107.2% | 28.2% |
ゆうパック | 日本郵便(株) | 974,457 | 1,090,792 | 111.9% | 22.8% |
02-03 宅配便増加の裏側
個人宅向けの宅配便個数の取り扱いが増えたのは、近年のネット通販の増加に加え、新型コロナウイルス感染症による、いわゆる「出控え」によるものと考えられます。
しかし宅配便個数は増加したものの業界主要5社の売上は軒並み減少しており、これもまた新型コロナウイルス感染症により企業間取引が減少したことの影響だとみられます。
今後もこの傾向は続くと予想されますので、個人向けの宅配便のさらなる伸びに期待したいところです。
個人宅向け宅配便の個数が伸びるということは、荷分けの作業員やドライバーの人員増が必要になりますが、業界は慢性的な人員不足に悩まされています。
取扱い数のさらなる増加に向けて、労働環境改善や運賃の値上げ、業務効率化や省人化など、業界をあげて取り組んでいますので、今後に期待です。
03 2020年トラック新車販売台数
すこし視点を変えて、トラックの新車販売台数をみてみましょう。
2020年度トラック(大型・中型)新車販売台数 | |||
メーカー | 大型(前年比) | 中型(前年比) | 合計(前年比) |
日野 | 20,544台(-9.6%) | 12,655台(-14.5%) | 33,199台(-11.5%) |
いすゞ | 15,088台(-3.2%) | 13,745台(-1.4%) | 28,833台(-2.3%) |
三菱ふそう | 11,005台(-6.2%) | 3,791台(-9.4%) | 14,796台(-7.0% |
UDトラックス | 9,014台(-5.2%) | 570台(-21.2%) | 9,584台(-6.3%) |
合計 | 55,651台(-6.5%) | 30,791(-8.6%) | 86,412台(-7.3%) |
大型、中型合計で、前年比7.3%減の8,6412台の新車販売と、2年ぶりに前年実績を下回る結果となりましたが、ここにも新型コロナウイルスの影響が如実に現れています。
【知ってる?ポイント】
★各社の代表モデルをご紹介します。ご存知ですか? | |||
メーカー | 小型 | 中型 | 大型 |
日野 | デゥトロ | レンジャー | プロティア |
いすゞ | エルフ | フォワード | GIGA |
UDトラックス | Kazet | Condor | Quon |
三菱ふそう | Canter | Fighter | SuperGreat |
04 まとめ
数字で振り返ってみると、運送業界、物流業界にも新型コロナウイルスの影が落とされていることがよくわかりました。
物流対策として、NEXCOは業務目的で高速道路を利用するトラックなどに配慮して、「大口・多頻度割引」を実施しています。
これは、高速道路での利用料金が大きくなればなるほど割引も増えるというものです。
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