梅雨が近づき、雨天での走行が増えてくる時期となりました。
最近では ”夏 と 梅雨 は同時に来ている” というくらい異常気象が多発していますね。
異常気象といえば、やっかいなのがゲリラ豪雨です。
ただえでさえ雨天時は事故のリスクも高まりますので、ゲリラ豪雨が発生しやすい時間帯は特に万全の対策を要します。
ETCコーポレートカードをご利用されている企業様の車両には朝夕割引が適応される平日 朝:6時~9時 夕:17時~20時の時間帯に現場へ向かい、業務を終えて帰社するといったサイクルがごくごく一般的と思われます。
実際にETCコーポレートカードを活用されているドライバー様は大きな割引が効く「平日朝夕割引の時間帯に合わせて高速に乗るよう指示されている」という話もよく耳にします。
しかし、梅雨の時期のこの時間帯には雨雲が発生する確率がとても高くなり、たとえ出勤・退勤時に晴れていたとしても油断は出来ません。
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日中、太陽が昇ってから沈むまでの間、太陽が地表や海面を温めると水分が蒸発して上昇し、やがて雲になります。
朝から昼にかけて地表が暖かくなり空気の対流が発生して、夕方にかけて気温が冷える事で温度差が激しくなり、積乱雲が発達して夕立が多発します。
雲が発生するメカニズムに拍車をかけるようにこの時期の日本列島は上空にあったシベリアからの湿った高気圧が徐々に後退します。同時に南の太平洋から湿った高気圧が日本に広がり北上衝突します。このぶつかった2つの停滞した気圧が梅雨前線です。
梅雨前線の影響で雨が降り、濡れた路面の走行時に速度を上げたままカーブにさしかかってスリップしたり、轍にできた水たまりや白線の上を通過する場合にスリップしたりと、雨の日は危険がいっぱいです。慣れた道だからと晴れの日と同じ速度で運転をしていると、ブレーキをかけた際に危険ですので充分注意しましょう。
特に注意しなければならないのが「ハイドロプレーニング現象」です。
これは、水がたまった路面をある程度のスピードで走り続けているとタイヤの排水能力の限界をこえてしまい、タイヤが路面をつかみきれなくなって突然クルマのコントロールがきかなくなるという現象です。
高速道路では特にハイドロプレーニング現象の発生率が高くなるため、道路に雨水が溜まりやすい梅雨の時期は年間を通して最も危険な時期と言っても過言ではありません。
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◎雨天高速走行の心得
・スピードを抑え、車間距離をしっかりとる
雨天時の走行の場合、制動距離(ブレーキをかけて車が止まるまでの距離)は伸びます。
路面上の雨水の溜まりが多いほど制動距離も長くなります。それに追随する形でハイドロプレーニング現象発生の可能性が大幅に高くなります。
適切な車間距離を保ち、緊急の場合でも余裕をもって回避が出来るよう心がけましょう。
・視界不良時には早めのヘッドライト点灯を
突然の豪雨、対向車からの激しい水飛沫、突如発生する霧など、運転の妨げになる様なことが雨天時にはよく起こります。いつも以上に注意を払わなければならない悪天候時こそ、周囲からしっかり認識されるためにも早めにヘッドライトを点灯しましょう。
・タイヤの溝を確認
排水処理効果による路面接着とグリップを確保します。梅雨に入る前にはタイヤの溝の状態を確認し、磨り減っているようであれば迷わず交換しましょう。
・ワイパーブレードゴム交換
意外と見落としがちですが、効果絶大です。拭き取りが甘く、前方が見えにくいと感じたら、こちらも梅雨前の交換をお勧めします。
以上の事をご参考いただき、梅雨の時期も安全運転でまいりましょう。